作用時間の短い睡眠薬の代表的なものがトリアゾラム(主な商品名:ハルシオン)です。近年はゾルピデム、ソピクロンなどの非ベンゾジアゼピン系の短時間作用型の睡眠薬が使われることが増えていますが、以前はかなり処方されることが多かった睡眠薬の一つです。
ここでは、トリアゾラムの長所や短所について説明します。
トリアゾラムの長所
効果が強いので、少量でしっかりと催眠作用が働きます
トリアゾラムは少量でも強い催眠効果を発揮する睡眠薬です。そのため、長期間の不眠に悩んでいる方や、他の睡眠薬で効果が出なかった方にも効果が期待できます。
作用時間が短いので、翌日に影響が出にくい
トリアゾラムの半減期は約3時間なので、翌朝にはほとんど睡眠薬の影響は残っていません。ですので、翌朝の目覚めの悪さや、日中の眠気や集中理力の低下は起こりにくくなります。
とはいえ、翌日に影響が出るケースもあるので、注意は必要です。
ストレスや緊張が強い人にも効果が期待出来ます
トリアゾラムには催眠作用だけでなく、筋弛緩作用や抗不安作用があります。そのため、不安やストレスが強く、体が緊張していて眠れないといった症状の方にも効果が期待できる睡眠薬です。
トリアゾラムの短所:副作用に注意が必要!
ふらつきや転倒に注意しましょう
トリアゾラムには筋弛緩作用があるので、例えば夜中にトイレにいく時にふらついて転倒するような事故が起こるリスクがあります。特に、高齢の方は注意が必要です。
健忘に注意しましょう
トリアゾラムのような短時間作用型の睡眠薬には、健忘作用も起こりやすいと言われています。多い症状としては、睡眠薬を飲んでから寝るまでの間の記憶が消えていたり、夜中に目を覚まして何らかの行動をしても、それを覚えていないというものです。
睡眠薬を飲んだらすぐにベッドに入ることが大切です。
リバウンドが起こりやすい
トリアゾラムのような超短時間作用型の睡眠薬は、服用を中止した際に一時的に不眠が悪化することがあります。また、このようなリバウンドが起こることが不安で、なかなか服用をやめられずに、精神的に依存してしまうことがあるとされています。
医師の指示をしっかり守って服用することが大切!
トリアゾラムを服用すると、副作用やリバウンドが起こる場合がありますが、医師の指示をしっかり守って服用すれば、そうしたリスクを抑えることができます。例えば、医師から指示された用量を守らなかったり、勝手に服用を中止したり、お酒を一緒に飲んだりした場合は、副作用のリスクが増大するので、お医者さんの指示を守ることが大切です。
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