睡眠不足は様々な病気を招きます。
中でも、睡眠不足の影響を受けやすい病気としては、糖尿病、高血圧、心臓病が挙げられます。
ここでは、睡眠不足とこれらの病気の関係を説明します。
睡眠不足は血糖値を高め、糖尿病のリスクが高くなる
糖尿病は食事を厳しく制限したり、運動を取り入れたりして改善していくことが大事だと言われています。
もちろんその通りなのですが、それだけでなく、睡眠時間をきっちりと確保することも非常に大切です。
睡眠不足だと、インスリンが少なくなる!
実は、睡眠不足になるとインスリンの分泌量が少なくなることがわかっています。
インスリンは体内の糖分を分解する事ができる唯一のホルモンで、インスリンが正常に働くことで、血糖値が高まることを防いでいます。
しかし、睡眠不足によりインスリンの分泌量が少なくなると、血糖値が高まります。そうなると、糖尿病のリスクが高くなってしまうのですね。
糖尿病患者のほとんどは不眠症という事実
実際に糖尿病を患っている人の8割は不眠症などの睡眠の問題を抱えていると言われていますが、このことも糖尿病と睡眠には深い関係があると考えられます。
慢性的な睡眠不足は糖尿病のリスクを高めますので、日頃から睡眠時間を確保する努力をすることが大切ですね。
睡眠不足は血圧を高めて、高血圧のリスクが高まる
睡眠不足は血圧の上昇にも関係しています。
睡眠不足が続くと、交感神経の働きが高まることがわかっています。
交感神経は緊張しているときや興奮しているときに高まる神経で、脈拍や血圧などを高めて活発な活動ができるようにするものです。
睡眠不足だと、交感神経が活発なまま
とはいえ、交感神経が働くこと事態は正常なことです。
ですが、睡眠不足が続くと、この交感神経の高まりが鎮まりにくくなってしまうのです。
本来、リラックスしているときには交感神経は静まります。
ですが、睡眠不足によって交感神経が高まったままだと、慢性的に血圧が高い状態に保たれてしまうのです。
そのため、慢性的な睡眠不足が続いている人は、高血圧のリスクが高まっているわけですね。
睡眠不足が血圧を高めるという研究も
実際にある研究では、一晩徹夜すると血圧が10mmHg高くなるということが言われています。
また、熟睡できないない人は、熟睡できる人と比較して、治療抵抗性高血圧(数種類の薬を使っても血圧が下がらない症状)になる確率が2倍になるという報告もあります。
(http://news.e-expo.net/world/2012/10/post-107.html)
このように、睡眠不足と高血圧には深い関係があります。
血圧が高めの人は、まずは睡眠を見直すようにしましょう。
睡眠不足は心臓に負担をかけ、心臓病のリスクを高める
また、睡眠不足は心臓病のリスクを高めるとも言われています。
睡眠不足だと交感神経の働きが高まるため、心臓にも負担がかかります。
それが慢性的な睡眠不足が続くと、心臓への負担も長い間続き、それが将来的に心臓病のリスクへとつながってしまうのです。
ここでは、睡眠不足が招く病気として、糖尿病、高血圧、心臓病を紹介しました。
こうした病気を予防するには、なによりもしっかりとした睡眠時間を確保することです。
また、ここで紹介した病気以外にも、睡眠不足によってリスクが増大するものはたくさんあります。
ぜひ睡眠を軽視しないで、良い睡眠をとる方法を真剣に考えてみて下さい。