寝酒をすると、寝付きがよくなります。
ですが、その寝付きの良さは、実は深い睡眠を犠牲にしたものなんですよ。
特に不眠症を抱えている方は寝酒に頼る人が多く、それにより余計に眠りに不満を抱えることが多いです。
その結果、さらにアルコールに頼るようになるという悪循環に陥っている場合も・・・。
深い睡眠を得るために、アルコールとは程よい付き合い方をしないといけません。
ここでは、お酒と睡眠の関係と、アルコールとの付き合い方を紹介します。
こんなにある!アルコールが及ぼす睡眠ヘの悪影響
深い眠りを減らしてしまう
睡眠には、浅い方からレム睡眠、ノンレム睡眠の第一段階、第二段階、第三段階、第四段階と別れています。最も深い眠りである、ノンレム睡眠の第三段階、第四段階(まとめて徐波睡眠といいます)は脳や体の回復にとってはすごく大事な睡眠で、眠ってから最初の2,3時間に集中して見られます。
ですが、アルコールはこの深い睡眠である徐波睡眠を減らしてしまうんです(!)。
アルコールの量にもよるのですが、多量のアルコールを飲んだ場合、この徐波睡眠が全く現れないこともあります。
つまり、寝酒に頼った睡眠は、寝付きは良くても浅い眠りになりがちです。
その結果、疲れた取れない、熟睡感が得られない、という不眠の症状が出てくることになります。
夜中や朝型に目を覚ましやすくなる
また、アルコールを飲んで眠ると、夜中に目が覚めてしまったり、早朝に目が覚めてしまって、寝ようと思っても眠れなくなることがあります。
これは、アルコールは脳の睡眠を制御している部分を麻痺させているからです。
アルコールを飲んで眠る場合、自然の眠りとは違って、脳を麻痺させて眠っているだけなんです。ですので、時間が経つと麻酔が切れるのと同様、アルコールの作用が切れると覚醒しやくすなってしまうんですね。
また、アルコールには利尿作用があります。
つまり、夜中にトイレに行きたくなるんですね。そのため、夜中に目が覚めて、睡眠を邪魔されてしまいます。
呼吸が苦しくなる
アルコールは筋肉弛緩作用があります。
それにより、喉のあたりの筋肉が緩んで、呼吸の通り道が狭くなってしまいます。酔っ払って眠るといびきをかくことが多いのは、これが原因なんですね。
呼吸がしにくくなるので、脳に十分に酸素が行き渡らずに、朝熟睡感が感じられなかったり、頭痛がしてしまいます。
深い睡眠のための、お酒・ビールとの付き合い方
熟睡するためにも、お酒はやめちゃいましょう!
・・・なんて、一切お酒を飲まない私は簡単に言えてしまうのですが、お酒が好きな方にとってはそんな簡単なものではないですよね^^;
ですので、できるだけ次のことを守るようにしましょう。
寝酒はやめる
お酒を飲むのはいいですが、寝酒は本当に睡眠には悪影響です。寝酒の習慣がある方は、辛くても頑張ってやめることを強く勧めます。
寝酒が習慣になっている人が寝酒を突然やめると、初めは禁断症状のようなものが現れて、寝付けなくなることがあります。その場合は、医者に相談の上で、一時的に睡眠薬を服用することも一つです。
副作用が心配な方は、サプリを試してみるのもいいですね。
眠る前の3時間はお酒を飲まない
70kgの男性が缶ビールを1本飲んだとして、アルコールが完全に分解されるのにかかる時間は約2時間だそうです。
そう考えると、缶ビール1本程度のビールであれば、長めに見積もっても眠る3時間前までに飲むようにすれば、眠るときには完全に分解されています。
ですが、アルコールが完全に分解されたとしても、睡眠の質には多少は影響が出るという報告もあり、油断はできません。なるべくお酒の量を減らすこと、ベッドに入るまでに間隔を空けることを意識したほうがいいと思います。
ノンアルコール・ビールで代用する
実は、ノンアルコールビールは睡眠を妨げるどころか、よい睡眠を取るために効果的だという研究結果があります。これは、ビールに含まれるGABAに気持ちをリラックスさせる作用があるため、よく眠れるようになったと考えられます。
お酒が原因で不眠に悩まされている方は、まずはノンアルコール・ビールを試してみてはいかがでしょうか。
ここでは、アルコールの睡眠への影響と、ほどよいアルコールの飲み方を紹介しました。
とはいえ、付き合いがあったり、習慣になっていたりすると、そんな簡単にはお酒を控えるのも難しいですよね。
でも、不眠症で悩まされている方は、深い睡眠をとるためにも、少しずつでもお酒を控えるようにしてみてください。
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