夜勤の仕事をしている方は、日勤の方と比較して不眠症などの睡眠障害が起こる確率が5倍以上、睡眠時間も半分近く短くなるというデータがでているように、睡眠トラブルが生じやすいものです。
そこでここでは、夜勤の仕事をしている方が、どうすればよい良い睡眠をとることができるのか、そのコツを紹介します。
夜勤による不眠症の改善法① 太陽を浴びるべからず
帰宅時にサングラスをかける
夜勤の方が不眠症を改善するコツの1つ目は、職場から家に帰るまでの間に、なるべく太陽の光を浴びないことです。
そのために、サングラスが非常に役立ちます。
どうして夜勤明けに太陽の光を浴びてはいけないのでしょうか。それは、太陽の光を浴びると、体は覚醒モードに入る為、睡眠が取りづらくなるからです。
具体的には、太陽の光を浴びると、メラトニンという物質の分泌が抑制されて、体温が上がったり、脈拍、血圧が上がったりと、体が活発に活動できる状態に近づきます。しかし、これはこれから寝ようという場合には困ります。そこで、サングラスをして少しでも太陽の光を防ぐことで、体温の上昇を抑え、体を覚醒モードに近づけなくするのです。
家に帰ってからも、太陽の光や照明の光を浴びないようにする
同様に、家に帰ってからも、太陽の光や照明を付けないようにして、暗めの部屋で過ごすようにしましょう。カーテン、もしくは雨戸を閉めてしまい、光を浴びないようにします。
こうすることで、体が覚醒モードに入ることを防ぎ、不眠症の症状を和らげることが可能です。
夜勤による不眠症の改善法② 帰宅後の過ごし方に気をつけるべし
夜勤明けの時は、帰宅後にカーテンを締め、部屋の照明も暗めにすることが、不眠を解消するために重要です。
その他にも、帰宅後のポイントとしては、就寝の1時間前にお風呂に浸かることです。夜勤明けは疲労が溜まっていてお風呂を溜めるのが面倒かもしれませんが、ぬる目のお湯に浸かることで、体温が上がります。そして、その反動で、少しすると体温が下がってきますので、寝付きが良く、眠りも深くなります。
また、就寝直前に食事をするのは睡眠を妨げる原因です。できれば食事と睡眠の間は2,3時間欲しいところですが、眠い場合は消化の良い物を食べるようにしましょう。
夜勤による不眠症の改善法③ 途中で目が醒める場合は、睡眠時間を一部固定するべし
夜勤明けの場合、体温が上がり始めている時間帯に寝ていることや、周囲の騒音だどが原因で、長い時間眠り続けることが難しい場合があります。
夜に寝れば7時間寝れるところが、日中は4,5時間で目が醒めてしまう場合があるのですね。
4時間の睡眠を固定しよう
その場合は、無理に布団の中に入って寝ようとする必要はありません。
一つの方法として、4時間程度の睡眠を毎日決まった時間に確保して、後は眠くなった時に昼寝という形で3,4時間の睡眠をとるという眠り方があります。
これは、実験的に効果が認められている方法です。決まった時間に4時間ほど睡眠を確保していれば、体内時計が大きく狂うことはないのですね。
7,8時間連続して眠れない方は、この方法を試してみてください。
夜勤の眠気・疲労を回復するための、仮眠のススメ
最後に、夜勤中の眠気や疲労を回復するための方法を紹介しておきます。
それは、短い時間でもいいので仮眠をとることです。
休憩しているだけなのと、仮眠を取ることでは、眠気や疲労の回復はまるで違います。休憩しているだけでは、眠気や疲労の回復効果はほとんどありません。ですが、仮眠をとることで、眠気や疲労、集中力はだいぶ回復します。ある研究では、30分の仮眠で、4時間くらいは眠気や疲労を抑え、集中力を回復できるという報告もあります。
職場によって仮眠をとることが難しい場合もありますが、椅子に座って仮眠できるような環境がある場合には、積極的に仮眠するようにしましょう。
以上、夜勤や交代勤務の方の不眠症・睡眠障害の改善方法を紹介しました。
少しでも不眠を解消して、健康を維持するようにしてください。
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